変形性膝関節症について

2020年6月27日土曜日

セラピスト向け 一般の方向け 膝の痛み 膝関節

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そもそも変形性膝関節症とは?

(順天堂大学医学部附属順天堂病院HPより引用)

「歩行時に“痛み”が出現する」

軟骨がすり減って、骨同士が衝突し、痛みが出ている
と思われがちですが、実は…
軟骨がすり減って骨同士が当たっても、音(礫音:ゴリゴリなど)は鳴るかもしれませんが、
 痛みは出ません!
では、何が痛いのか、それは…
その周辺の組織です。
特に“膝蓋下脂肪体”と呼ばれる組織です。

膝蓋下脂肪体とは?

膝蓋下脂肪体は膝関節の膝蓋骨(いわゆるお皿)の下に位置しています。

この膝蓋下脂肪体は、膝関節の動きをスムーズにしてくれる潤滑油のような働きをしてくれています。
また、膝蓋下脂肪体の特徴として、膝関節周囲組織の中で、痛覚神経の分布が他の周辺組織より多いということが報告されています。

つまり…

痛みの原因組織になりやすいということです

膝蓋下脂肪体の動きとしては

膝関節を屈曲(曲げる) → 後方に入り込む
膝関節を伸展(伸ばす) → 前方に出てくる

です

この組織はもともと柔軟性が豊富な組織ですが、何らかの影響で硬くなり、
可動域制限や痛みに繋がります。

自分でできる簡単コンディショニング!

私が膝関節疾患で担当した患者さんに指導している、
自分でできる簡単コンディショニングをご紹介します。

1つめは「膝蓋骨モビライゼーション」といい、いわゆるお皿を動かすということです。
膝蓋骨にはかなりの可動性があり、それが阻害されることでも
膝関節の動きが悪くなることがあります。
また、お皿の周りにも膝蓋下脂肪体が存在しているとも言われていまので、
お皿を動かすことで、脂肪体にも効きます。
行い方は、お皿を前後左右に動かすだけです!
注意点としては、皮膚だけではなくお皿をしっかり動かすということです。


2つめは「脂肪体のモビライゼーション」といい、脂肪体を直接動かすということです。
画像の様にお皿のすぐ下に脂肪体があるのでそこをつまみ上げる様に行います。
もし、痛い方の膝がありましたら、痛い方と痛くない方の脂肪体の柔軟性を比べてみてください。痛い方の脂肪体が硬いことがわかるかと思います。

是非、試してみてください!


まとめ

・軟骨がすり減っても痛みが出るわけではない
・膝蓋下脂肪体という組織が痛みに関係があることが多い
・セルフコンディショニングをやってみよう

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理学療法士のじんたです。運動器疾患に対して実際の臨床で使える知識、経験を発信。認定理学療法士(運動器) 。大阪の病院に勤務。運動器を中心に診療。過去に多数の運動器疾患の患者様を担当。コンディショニング、むくみ改善、動きやすい身体作り、など、相談承ります!

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